診療内容
糖尿病内科
糖尿病は、近年増加しています。10人に1人以上が糖尿病だと言ってよいでしょう。糖尿病は、なぜこわいのか。それは、合併症があるからです。網膜症、腎症、神経障害です。また、心臓病、脳梗塞にもつながります。
糖尿病は、症状のない早期から真剣に向き合わなければならない疾患です。なぜなら、糖尿病の一歩手前であっても、すでに動脈硬化がおき、重大な疾患を引き起こすからです。また、初期にコントロールが悪いと、その後改善させても、動脈硬化は進んでいることがわかりました。「高血糖の記憶」が体に起きているのです。
糖尿病の治療は、薬剤、食事、運動です。薬剤には、経口のものと、インスリン注射があります。薬剤も、新薬がでており、治療手段は増えました。当院では、従来の治療が主体です。新薬は、十分な評価がでてからでも遅くはないと考えています。そして、最新のSGLT-2に関しては、評判が高く、使用頻度は今後増えていくと思います。
循環器内科
高血圧が主な疾患です。高血圧は、はっきりと脳梗塞の危険因子であることがわかっています。もちろん、心臓、そして、腎臓にもよくありません。
当院では、120-80くらいを目指して治療します。診察室では高い人が多く、必ず自宅での血圧を聞きます。1日血圧測定をする機器もあります。
塩分の過剰摂取は、高血圧をもたらすので、食事のアンケートなどから、塩分を控えるようにアドバイスします。患者様も注意して、食事が変わるようになります。
また、不整脈である心房細動も重要な疾患です。それは、心臓で血栓ができやすく、脳に運ばれて、脳塞栓を起こすからです。重症の脳梗塞は、これであると考えられます。そのため、抗血栓薬を一生飲まなければなりません。 脈が乱れたら、受診してください。数年以内の心房細動なら、カテーテル治療で、完治する可能性があります。
心臓の疾患である、弁膜症は、超音波検査でわかります。こちらも、近年は、カテーテル治療が可能になったものもあります。高齢者にも治療の可能性が広がったのです。
近年の注目は、下肢動脈の狭窄や閉塞です。この疾患は、下肢の壊死を起こすこともありますし、生命予後もよくありません。当院では、CAVIという検査を行い、動脈閉塞を積極的に見つけようとしております。現に、症状のある方で動脈閉塞が見つかり、カテーテル治療で改善し、ほぼ無症状になる方もおられました。
腹部大動脈瘤は、破裂すれば、命を失います。そのため、超音波検査で、5cmくらいにならないうちに、手術あるいは、カテーテル治療が行われます。病院での判断になります。
循環器疾患と関係の深い呼吸器疾患について述べます。
高齢化により、肺気腫の方が増えています。原因として喫煙があります。禁煙のための薬剤がありますので、ご相談ください。保険適応です。禁煙の治療は、若いうちからすべきです。3か月の服薬になります。当院では、半数の人は禁煙に成功します。
呼吸不全の重症の方は、自宅での酸素投与となります。気管支喘息も多い疾患です。毎日の吸入薬と、経口の薬剤によって治療しています。ハウスダスト、ダニなどに対するアレルギーがないかは、血液検査でわかります。アレルゲンがわかれば、予防などの対策の可能性がでてきます。
神経内科
神経内科は、脳、脊髄、末梢神経にかかわる疾患を診療します。糖尿病や高血圧の治療により、脳梗塞を予防していくことも大切なことです。また、動脈硬化を発見し、たとえば、頸動脈狭窄の手術をする場合もあります。また、一度脳梗塞を発症した方は、再発しないように、抗血小板薬を服用することになります。
重症の脳梗塞を発症することで知られる、心房細動という不整脈は多く、脳塞栓をおこすことがあります。その治療は、抗血栓薬になります。心房細動は、はじめは発作的に起きてきます。重要なのは塩分摂取の取りすぎをしないことです。心房細動がしばしばおきれば、薬物治療が必要です。薬を飲むだけで、脳塞栓の予防ができるので、がんばって治療をしてください。
糖尿病性末梢神経障害は、足のしびれをもたらします。皮膚の感染症にもつながりますので、早めに神経障害があるかどうかの検査を行いたいと思います。
手足のしびれで多いのが、脊髄の圧迫症状によるものです。これは、MRIによる診断が必要であり、東根市、山形市の病院への紹介となります。
認知症は、治療困難な疾患ですが、早期であれば、薬物の効果が実感できる症例もあります。また、うつ病など他疾患のこともあります。簡単な検査を受けていただいております。治療と予防は、よく頭を使うこと。と考えます。その一つとして、当院では、「歌の会」を月2回開き、昔の唱歌を歌って、脳を活性化しようとしています。5人くらいが参加してくださいます。ストレス発散になっているようです。私(院長)自身もピアノ伴奏で、歌をリードしながら、頭に良いと感じています。
認知症知らずの90歳越えの方も多く、患者様から学ぶこともあるはずと考えています。
パーキンソン病も、神経内科の代表的疾患です。一言で言えば、動きが悪くなる疾患です。寡動や、仮面用顔貌、静止時震戦などの症状がでます。中脳黒質のドーパミンが減少しているのが原因です。L-ドーパ剤が治療に使用されます。
糖尿病性神経障害は、足のしびれをおこしますが、症状のない時から、神経障害はおこっており、診察室での診察により、発見することができます。進行すれば、火傷に気付かなかったりすることもあり、早めの発見が必要です。アルドース還元酵素阻害剤という薬が用いられます。
手のしびれも多い症状ですが、頸椎疾患であることも多く、病院でMRI検査をしていただくこともあります。整形外科へご紹介しています。
胃腸科内科
当院では、上部消化管内視鏡検査(経鼻内視鏡検査)、大腸内視鏡検査、腹部超音波検査などが可能です。苦しくない検査を目指しています。胃がんの減少を目指して、多くの患者様は、ピロリ菌の検査をします。陽性であれば、1週間の除菌薬の内服が、保険でできます。胃がんを減少させますので、是非検査をお受けください。上部消化管内視鏡検査の当日は、絶飲食ではなく、コップ1杯の水は可としていますが、特に問題はありません。脱水も防げ、患者様の苦痛も減ります。
逆流性食道炎は、胸やけをおこします。多い疾患であり、よい薬があることによりたくさんの人が、薬の恩恵にあずかっています。
大腸内視鏡検査では、前処置が、通常より楽にできるように、前夜500ml、当日1リットルの量の前処置薬と水を飲むようにしています。2リットルよりは楽です。ポリープは、5mm以下のものは、経過観察になることが多いです。5mm程度から8mm程度のものは当院で切除が可能です。1cm以上になれば、病院への紹介となります。全く症状がなく、ドックの便潜血陽性で、内視鏡検査を行い、進行がんだった例もあります。ドックの便潜血検査は、大切な検査です。命を救うことになりますので、潜血陽性の時は、すぐに内視鏡検査を受けてください。
腹部超音波検査では、膀胱、前立腺、子宮、も観察します。腹部大動脈もみます。肝臓では、脂肪肝、腫瘍の有無などをみて、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓などを観察します。
超音波検査は、安全で苦痛のない検査で、短時間でできます。
アクセス
山形新幹線ご利用の場合、さくらんぼ東根駅から、タクシー5分。あるいは、徒歩20分。
東根市役所北、300m。